名刺はビジネスの第一印象を左右する大切なツールですが、「そんなに大量には必要ない」「まずは少しだけ試したい」という方も多いのではないでしょうか。
特に個人事業主や副業を始めた方、イベントや展示会で一時的に必要な方にとっては小ロットで名刺を作れる印刷サービスが便利です。小ロット印刷なら在庫を抱えずに済み、デザイン変更や肩書き修正があっても気軽に作り直せるのが大きなメリット。
最近では10枚から注文できるサービスや、即日仕上げ・店舗受け取りに対応している会社も増えてきました。
本記事では小ロットで名刺を作る際のポイントや注意点を解説するとともに、少量印刷に対応したおすすめの印刷会社を厳選してご紹介します。
自分の用途に合った名刺作成方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
小ロット名刺におすすめの印刷会社
【10部〜】いろぷり:京都で創業100年余の老舗印刷会社
いろぷりは京都で創業100年余の老舗印刷会社が立ち上げた印刷通販サービスです。長年蓄積してきた印刷技術により、高品質の印刷物を届けてくれます。京都で培われたおもてなしの心で対応してくれるので、安心して注文できます。
名刺は10部から印刷することが可能で、最短2営業日で出荷してくれます。価格は他のサイトと比べると割高ですが、送料がかからないのと必ず高品質な商品を届けてくれるので満足のいく1枚になります。
いろぷりもプリントネットと同様テンプレートがないので、自分でデザインを作れる方、もしくが外部サイトで作成する必要があります。
会社名 | いろぷり |
運営会社 | ネット印刷ITP株式会社 |
名刺10部 (両面カラー+2営業日出荷) |
3,014円 |
名刺10部 (片面カラー+2営業日出荷) |
2,794円 |
名刺100部 (両面カラー+3営業日出荷) |
4,570円 |
配送方法 | 1箇所目:無料 2箇所目以降:1,320円 |
【10部〜】グラフィック:110万人以上の会員登録あり、多くの方に人気のサービス
グラフィックは京都府京都市に本社を構えるネット印刷会社です。会員登録数や利用者数は業界トップクラスを誇り、プロのデザイナーやビジネスユーザーからも高い信頼を得ています。
名刺印刷においては無料のデザインテンプレートが豊富に用意されており、写真や文字を入力するだけで誰でも簡単に本格的な名刺を作成することが可能です。テンプレートの編集はもちろん無料で、そのまま印刷注文に進めるためデザインに不慣れな方でも安心して利用できます。
さらに印刷は10部から対応しており、急ぎの場合でも11時までに入稿すれば翌日には受け取ることができるためスピード重視の方にも最適です(京都竹田店での受け取り)。加えてスタッフによるデータチェックサービス(300円)もあり、文字の誤字やデータ不備の心配を軽減できます。
会社名 | グラフィック |
運営会社 | 株式会社グラフィック |
名刺10部 (両面カラー+翌日受取) |
890円 |
名刺10部 (片面カラー+翌日受取) |
810円 |
名刺100部 (両面カラー+翌日受取) |
2,490円 |
配送方法 | 2,000円以上で送料無料 ※2,000円未満の場合は、送料350円 |
【10部〜】プリントネット:急ぎの人も、価格を押えて頼みたい人どちらもおすすめ!
プリントネットは1987年に設立され、約40年にわたって培ってきた技術と最新の印刷機器を活用し高品質な印刷物を提供している印刷会社です。名刺やチラシ、ポスター、ポストカード、冊子、カレンダーなど販促ツールからビジネス用途まで幅広い商品を取り扱っており、あらゆるニーズに対応できる点が強みです。
名刺印刷は10部から注文可能で、一般的なサイズはもちろん欧米サイズや2つ折りタイプまで幅広くラインナップ。テンプレートの提供はありませんが、IllustratorやPhotoshopといった専門ソフトはもちろん、PowerPointやWordからの入稿にも対応しているため、デザインスキルに合わせて柔軟に利用できます。
さらに納期は1営業日から7営業日まで選択でき、急ぎで名刺が必要な場合にもコストを抑えて余裕を持って注文したい場合にも利用しやすいサービスです。
会社名 | プリントネット |
運営会社 | プリントネット株式会社 |
名刺10部 (両面カラー+1営業日発送) |
2,090円 |
名刺10部 (片面カラー+1営業日発送) |
1,900円 |
名刺100部 (両面カラー+1営業日発送) |
3,430円 |
配送方法 | 1箇所目まで無料 ※2箇所目以降は1,570円 |
【20部〜】ライオン名刺:スマホだけで簡単注文可能!
ライオン名印刷は大阪府に拠点を置くネット印刷サービスで、名刺をはじめ、チラシや封筒などさまざまな印刷物を手軽に注文できる会社です。
特に名刺印刷においては高精細プリンターを使用したオンデマンド印刷に特化しており、高品質な仕上がりを維持しながら用紙や加工オプションのバリエーションも豊富に取り揃えています。
印刷は20部から対応可能で、営業日の10時59分までに注文すれば当日発送にも対応。角丸加工などの簡易な加工も追加製作日数1〜2営業日程度で発送されるため、急ぎの注文にも柔軟に対応できます。
また会員登録を行うとすぐに使える500円分のポイントが付与され、両面印刷で20部の名刺を作成した場合でも、実質50円程度と非常にコストパフォーマンスの高いサービスとなっています。
会社名 | ライオン印刷 |
運営会社 | 株式会社オンデオマ |
名刺20部 (両面カラー+当日発送) |
550円 |
名刺20部 (片面カラー+当日発送) |
418円 |
名刺100部 (両面カラー+当日発送) |
1,100円 |
配送方法 | 5,500円以上で送料無料 ※それ以下はゆうパケット:330円、ゆうパック:712円 |
【50部〜】WAVE:実績と経験が豊富な印刷業界のパイオニア
株式会社WAVEは23万件を超える法人・個人事業主に利用されており、印刷通販のパイオニアとして29年の実績と経験、信頼があります。
名刺の他にもカレンダーやポスター、同人誌印刷と幅広い分野の印刷物を取り扱っています。 名刺印刷は50部から印刷することができ、用紙は定番のコート紙のほかタント、ヴァンヌーボ、マシュマロCoCなど特殊紙や高級紙など豊富な用紙があるので、少ない枚数ながらもこだわって作ることができます。
当日出荷も対応しており、さらに「ウルトラ納期」という急ぎの方向けの超短納期プランもあるのでかなりフレシキブルに対応してくれます。
会社名 | WAVE |
運営会社 | 株式会社ウエーブ |
名刺20部 (両面カラー+当日発送) |
2,761円 |
名刺20部 (片面カラー+当日発送) |
2,662円 |
名刺100部 (両面カラー+当日発送) |
3,025円 |
配送方法 | 指定便と店頭受取:1箇所目は無料 ヤマト宅急便・ゆうパック:1箇所につき660円〜 |
小ロットで名刺を作る時のポイント
小ロットで名刺を作る時のポイントについて、それぞれ詳しく解説します。
- 最小ロットをまず一番に確認
- デザインの自由度はどうか
- 配送スピードはどれくらいか
- 簡単に制作できるか
- 製作費はいくらか
最小ロットをまず一番に確認
小ロットで名刺を作る際に最初に確認すべきなのは「最小ロット数」です。
多くの印刷会社では100枚単位からの注文が一般的で、少ない枚数を希望しても対応していない場合があります。小規模ビジネスや個人事業主にとっては必要以上に名刺を作ると在庫が余ってしまい、デザインや肩書を変えたいときに無駄になってしまうことも。
最近では10枚や50枚から対応可能な印刷会社も増えてきており、試しに少量だけ作りたい方やデザインをいくつか試したい方にも便利です。
まずは注文可能な最小ロット数をしっかりチェックして、自分の利用シーンに合った枚数で無駄なく名刺を作りましょう。
デザインの自由度はどうか
デザインソフトに慣れている方ならIllustratorやPhotoshopでデータを作成し入稿できますが、初心者には難しい場合もあります。
そのためテンプレートが豊富に用意されている会社を選べば、オンライン上で文字や色を変更するだけで名刺を簡単に作成できます。最近ではWeb上のデザインツールを使って、スマホやPCから手軽に制作できるサービスも登場しています。
ビジネスの用途や自分のスキルに合わせて、オリジナリティを重視するのか手軽さを優先するのかを考えて選ぶことがポイントです。
配送スピードはどれくらいか
名刺は急な打ち合わせやイベントで必要になるケースも多く、納期の確認は非常に重要です。
通常の印刷会社では発送まで3〜5営業日かかることが一般的ですが、急ぎの場合には当日発送や翌日配達に対応している会社を選ぶのがおすすめです。追加料金が必要になる場合もありますが、時間に余裕がないときには大きな助けとなります。
また配送業者や地域によって到着日が変わるため、事前に自分の地域の配送スケジュールを確認しておくことも大切です。
特に展示会や名刺交換会など期日が決まっている場面では、納期と費用のバランスを考えながらスピード対応可能な会社を選ぶと安心です。
簡単に制作できるか
小ロット名刺を作る人は「すぐに・手軽に作りたい」というニーズを持っていることが多いため、制作の簡単さは重要なポイントです。
最近の印刷会社ではWebブラウザ上で名刺をデザインできるツールを提供しており、直感的な操作で文字入力や色変更が可能です。デザイン経験がない方でも数分で名刺の形を整えられるため非常に便利です。
またデータ入稿する場合でも、印刷会社が対応しているファイル形式や入稿方法が分かりやすいかどうかは確認すべき点です。
制作が複雑すぎると余計な時間や手間がかかるため、自分のスキルに合った「簡単に作れる仕組み」を持つ会社を選ぶとスムーズです。
製作費はいくらか
名刺を小ロットで作る際は、費用面の確認も欠かせません。
基本的には100枚で1,000〜3,000円程度が相場ですが、ロット数が少ないほど1枚あたりの単価は高くなります。また紙の厚さや質感、特殊加工(箔押し・エンボス・UV加工など)を追加すると、コストが大幅に上がるケースもあります。
予算を抑えたい場合は標準的な紙質を選び、両面印刷やシンプルなデザインで仕上げると費用を削減できます。一方でブランドイメージを重視したい場合や第一印象を強く残したい場合は、多少コストをかけてでもデザインや加工にこだわる価値があります。
用途や予算に応じてバランスを考えることが大切です。
名刺を小ロットで作る時の注意点
小ロットで名刺を作る際の注意点を以下で解説します。
- 名刺1枚あたりの単価が高くなる
- 印刷用紙の種類が限定される
- 増刷したいときの再注文が簡単かどうか
名刺1枚あたりの単価が高くなる
名刺を小ロットで注文する場合、大量発注に比べて1枚あたりの単価が高くなる点に注意が必要です。
印刷会社は印刷機の立ち上げや準備に一定のコストがかかるため、少量発注ではそのコストが1枚に割り振られ、どうしても割高になります。例えば100枚と500枚では1枚あたりの価格差が数円以上開くケースもあります。
小ロット発注は「急ぎで少しだけ必要」「まずはお試しで作りたい」といったニーズには便利ですが、長期的なコストを考えると割高になりがちです。
必要枚数とコストのバランスを踏まえて、最適な枚数を選ぶことが大切です。
印刷用紙の種類が限定される
小ロット注文では大ロット印刷に比べて選べる用紙の種類が少なくなる傾向があります。
これは印刷会社側が在庫や工程を効率化するために、少量注文用には標準的な用紙に限定していることが多いからです。特に高級紙や特殊加工紙などは小ロットでは対応していない場合もあります。
名刺は第一印象を左右する重要なツールなので、紙質にこだわりたい方は注意が必要です。どうしても特別な紙を使いたい場合は多少多めに発注するか、特殊紙にも対応している印刷会社を選ぶのがおすすめです。
増刷したいときの再注文が簡単かどうか
名刺は一度作って終わりではなく、肩書き変更や増刷のたびに再注文が必要になります。
その際にデータが印刷会社に保存されているかどうかは重要なポイントです。小ロット印刷では簡易的な発注システムを使っていることが多いため、印刷データが保存されず再度アップロードやデザイン調整をしなければならないケースもあります。
再注文がスムーズな印刷会社であれば数クリックで同じデザインを発注でき、急ぎの時にも便利です。長期的に利用する前提で再注文のしやすさを確認しておくことをおすすめします。
名刺を印刷する際に気をつけたいこと
名刺を印刷する際に気をつけたいポイントについて、それぞれ詳しく解説します。
- データの誤字脱字・情報ミス
- 塗り足し・余白設定
- カラーモードがRGBのまま
- 解像度が足りていない
- アウトライン化していない
データの誤字脱字・情報ミス
名刺は自分や会社の顔となる重要なツールです。
そのため名前や会社名、電話番号、メールアドレスなどの情報に誤字脱字があると、信用に直結する問題になります。印刷前に何度も確認するだけでなく、第三者にもチェックしてもらうとより安心です。
また住所や肩書きなど変更があった場合は必ず最新情報に更新することが大切です。特に小ロット印刷の場合、再印刷が必要になると単価が高くなるため事前の確認がコスト面でも重要です。
塗り足し・余白設定
名刺デザインでは用紙の端まで色や背景を印刷したい場合、塗り足し(3mm程度)を設定する必要があります。
塗り足しがないと断裁時に白い余白が出てしまうことがあります。また文字やロゴは用紙の端ギリギリに配置せず、安全余白を確保することで断裁ズレによる切れや見切れを防げます。
これにより完成した名刺の仕上がりが美しく、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
カラーモードがRGBのまま
PCやスマホでデザインしたデータはRGB(赤・緑・青)モードで作られていることが多いですが、印刷ではCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・黒)で印刷されます。
RGBのままだと色味が変わってしまい、思った色と違う仕上がりになることがあります。特に赤や青などの鮮やかな色は変化が大きいため、印刷前に必ずCMYK変換して確認することが重要です。
解像度が足りていない
名刺印刷では画像の解像度が低いと印刷した際にぼやけたり、ドットが目立ったりします。
一般的には300dpi以上の解像度が必要です。Web用の低解像度画像(72dpiなど)は印刷には向かないため、高解像度の画像を使用することが求められます。
特にロゴや写真を使用する場合は、必ず印刷用データで作成しましょう。
アウトライン化していない
フォントをアウトライン化していないと、印刷時に文字が正しく表示されないことがあります。
これは印刷会社のPCにそのフォントがインストールされていない場合に起こります。アウトライン化することで文字は図形化され、どの環境でもデザイン通りに印刷可能になります。特に個性的なフォントやカスタムフォントを使用する場合は必須の作業です。
名刺の印刷費用を抑えるコツは?
名刺の印刷費用を抑えるコツについて下のポイントが挙げられます。 それぞれについて詳しくお伝えします。
- 片面印刷にする
- デザインをシンプルに、オプションは避ける
- 印刷会社の繁忙期を避ける
片面印刷にする
名刺を片面だけに印刷することで、印刷費用を大幅に抑えることができます。
両面印刷はどうしてもコストがかかるため、必要最低限の情報のみを片面にまとめることで低価格で制作可能です。片面印刷でもレイアウトやフォントを工夫すれば十分に見栄えの良い名刺を作れます。
特に初回作成や小ロットでの注文の場合、片面印刷にすることで無駄な費用を削減でき必要に応じて増刷時に両面印刷に切り替える柔軟な対応も可能です。
デザインをシンプルに、オプションは避ける
特殊加工や箔押し、型抜き、厚紙などのオプションは名刺の見栄えを良くする反面、単価を大きく押し上げます。
コストを抑えたい場合は文字やロゴを中心としたシンプルなデザインにするのがおすすめです。背景色や余白の工夫で印象を変えることも可能で、オプションなしでも十分にプロフェッショナルな仕上がりにできます。
特に小ロットでの作成時は、シンプルデザインが経済的かつ手軽に作れるポイントです。
印刷会社の繁忙期を避ける
年末年始や年度末などの繁忙期は印刷会社も注文が集中するため、単価がやや高くなる場合があります。また納期が遅くなるリスクもあるため、余裕を持ったスケジュールで注文することが大切です。
逆に繁忙期を避けることで印刷費用を抑えられるだけでなく、スムーズに制作・配送してもらいやすくなります。小ロット注文でも時期を選ぶことで、コストと利便性の両方を確保できます。
まとめ
名刺を小ロットで作成する最大の魅力は「必要な分だけ、無駄なく作れる」ことです。
フリーランスや副業を始めたばかりの方、イベントやプロジェクト単位で名刺が必要な方には特にメリットが大きいでしょう。印刷会社ごとに最小ロット数や料金体系、納期スピードには違いがありますが、オンライン完結型から店舗即日対応型まで選択肢は豊富にあります。まずは自身の用途や予算、納期に合ったサービスを選ぶことが重要です。
小ロット印刷ならデザインを試しながら改良することもでき、より自分らしい名刺を作り上げられるはずです。
名刺は小さな紙片ながらビジネスにおいては大きな存在感を持つアイテム。ぜひ小ロット印刷を上手に活用し、第一印象をより良いものにしていきましょう。