バーチャルオフィスは誰でも利用できるサービスではありません。バーチャルオフィスの利用には審査に合格する必要があります。
バーチャルオフィスの審査は会社それぞれで、審査基準を開示していない会社がほとんどです。
ビジネスをスタートするうえでバーチャルオフィスがどうしても必要。審査に落ちてしまったらどうしようと不安になっている人も多いかと思います。
この記事ではバーチャルオフィスのについて詳しく解説していきます。
目次
担当審査員に聞いた審査落ちの3つのポイント
会社名非開示を条件にバーチャルオフィス審査担当者に審査で重視しているポイントを伺うことができましたので、紹介させていただきます。
新規のお申込みをいただいたとき、選んでいただき率直にうれしいという気持ちは半分、なぜバーチャルオフィスを利用したいのか?という疑いの気持ちを必ず持つようしています。
新規のお客様の審査は既に利用いただいている利用者のビジネスのサポートにも繋がっていると考えているためです。
そのため不明点について質問させていただいたり、多くの書類を準備いただいたり、ご面倒をお掛けすることも多いのですが、ビジネスを深い理解することでサポートできることも増えるのでとことん質問をさせていただくようにしています。
過去にはバーチャルオフィスを利用した反社会的な事業のせいでバーチャルオフィスに悪いイメージを持っている人も多いかもしれませんが、
業界全体がきちんとした審査をしていくことでイメージアップに繋がり多くの方にさらにバーチャルオフィスを利用していただくきっかけになると思っています。
弊社は非常に多くの業種の方に利用いただいております。経営者さんのビジネスの対する情熱や事業内容を聞けるのは非常に刺激になります。
これからもみなさんの夢についてお話をたくさん伺ってみたいと思っています。
事業内容に問題がある
クレームへ繋がりやすいビジネスは審査は厳しめで審査落ちになる可能性が高い。
顧客とのトラブルで住所情報をネットに公開され住所価値が下がってしまう可能性が高くなるためです。また、審査NGが確定している業種もあります。
NGになりやすい業種とNG確定業種
<NGになりやすい業種>
- 情報商材を取り扱う事業
- 投資・保険斡旋業
- MLM(ネットワーク)事業
<NG確定業種>
- 犯罪目的(法律に抵触している)事業
- 反社会的な事業
- 政治・宗教・思想団体
バーチャルオフィス運営会社がこれらの条件で排除している理由は、貸し出す拠点住所に犯罪歴や迷惑行為の検索履歴などが残るとビジネス用住所としての価値がなくなり、オフィスサービス事業を続けられなくおそれがあるからです。
申込みをする人に問題がある
バーチャルオフィスの審査は決して厳しいものではありません。きちんと対策をすればほとんどの人は合格しています。
何度も落ちている人の特徴として共通点は次のような3点があります。
注意
- 事業の経験やノウハウがない人
- 質問に明確に答えられない、曖昧、詐称している人
- 態度が悪い、乱暴な言葉遣い、雑な人
バーチャルオフィスはビジネスの最初の1歩となる場です。上記のようなビジネスの最低限のマナーやスキルは必要となります。
複数の人が使う住所となるため、悪評となる可能性のある人が利用していると他の利用者にも迷惑となってしまうため、マナーの面は特に厳しく見られています。
バーチャルオフィス審査担当者への応対は特に丁寧に答えるように意識しましょう。
事業の経験やノウハウがない人
事業の経験やノウハウがない人はビジネスの成功確率も低くなってしまいます。
そのため「料金をきちんと払ってもらえるか?」という料金踏み倒しリスクが高まるため審査は厳しくなります。まったく新しいビジネスをスタートさせるには事業内容を明確に定めたり、どういったスケジュールで活動を行うかの事業プランの作成や協業他社の研究、差別化ポイントも明確にするなどの事前準備が重要です。
また、まったく新しいビジネスを行う人に対して審査担当者は「本当にそのビジネスを行うのか?本当は別のビジネスを行うのではないか」といった視点を持たれていると思ってください。
過去の経歴と全くかけ離れておれば「全く違うことをするのではないか?」と審査担当者に疑われているかもしれないと、知っておいて損はないじゃろう。
新しくビジネスへ挑戦するのは相当な覚悟と情熱をもっているはずじゃ、それがきちんと説明できれば問題はないのじゃ。
質問に明確に答えない、曖昧、詐称している人
バーチャルオフィスを借りる際には「バーチャルオフィスの利用目的」や具体的なビジネス内容については必ず質問されます。
「企業秘密」や「守秘義務」などを理由に頑なに答えない人や曖昧な回答やウソをついて乗り切ろうという人は審査落ちする可能性を高めます。事業内容が分かりやすくまとめた資料やHPを事前に用意しましょう。「企業秘密」「守秘義務」などがある場合も具体的な名称やリスクになる内容ではない一般的なビジネス内容は回答ができるはずですので、可能な範囲で誠実に事業内容を説明しましょう。
自分のビジネス内容もまともに説明できないなど言語道断じゃ!!
そんなことではどこからも信用を得られるはずもないのじゃ。
態度が悪い、乱暴な言葉遣い、雑な人
通常のビジネス全般に通じることではありますが、「態度が悪い」「暴言」「ビジネスマナーが悪い」というのはバーチャルオフィスの審査では大きなマイナスポイントとなります。
態度が粗暴な人だなと感じさせてしまうと、顧客や取引先にも同様の態度を取るんだろうなと担当者が推察するのは自然の流れとなります。複数人で利用する住所となるので、悪評が立つ可能性がある利用者1人でもいるとネットで住所を晒さらされ住所の価値が下がってしまうリスクがあるため担当者としては特に重視してみています。
事業内容や経験などに問題がなくても他の利用者に迷惑がかかるような人は審査を通過することは難しくなるので言動には十分に注意を払いましょう。
申込の仕方に問題がある(書類不足)
申込の際に以下のような書類を求められることがあります。
- 身分証明書(運転免許書やパスポートなど顔写真のあるもの)
- 住民票
- 印鑑登録証明書
- 事業計画書もしくは業務経歴書、会社案内、事業ホームページURLなど
- 口座振替用の口座情報、届印
- 社会保険料の領収書、納税証明書、公共料金の領収書から1点
- (法人)法人登記簿謄本
事業の規模などは問われることはありませんが、口座情報や身分証、公共機関への支払い証明書などが必要となります。滞納などがあれば⑥の公共機関への領収書の提出することができず、審査すら受けることができないケースもありますので注意して下さい。
バーチャルオフィスにはなぜ審査をしているのか?
そもそもなぜバーチャルオフィスは利用者の審査をしているのでしょうか?多くの人に利用してもらった方が儲かるのでは?と考える人もいるかもしれません。
実は審査をほとんどしていないバーチャルオフィスも存在しています。しかし、こういったバーチャルオフィスは犯罪に利用されやすく、申込の際に審査がないバーチャルオフィスは絶対に使わないようにしましょう。住所を検索して犯罪会社と同一視されてしまう可能性があるためです。
1度でもそういった情報がネットに流れてしまっては利用者は激減しています。結果、バーチャルオフィス自体の継続も難しくなってしまうためバーチャルオフィス会社としても慎重に審査をしているのです。
犯罪収益移転防止法とは?
犯罪収益移転防止法という法律があります。簡潔に述べると犯罪による収益の洗浄(マネーロンダリング)や、振り込め詐欺に使用されるなりすまし口座の開設などを防止する目的で発令されたのが「犯罪による収益の移転防止に関する法律」(以下、「犯罪収益移転防止法」)です。
この法律に基づきバーチャルオフィス会社は契約時に「犯罪収益移転防止法」に定められた基準の審査をすることを義務付けられているのです。
審査のないバーチャルオフィスはこの法律違反となり摘発されてしまえば、新しい住所を探さなくてはならなくなります。審査を行っていないバーチャルオフィスは絶対に使わないようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?普通なことが書かれていると感じた人が大半ではないでしょうか?
まじめに生きている大部分の人にとっては審査落ちの心配は感じられない内容だっと思います。聞かれたことに正直に答えていくだけです。
ポイントとしては「詐称なく正直に答える」「担当者とコミュニケーションをしっかりとる」「真面目にビジネスをする、している示せる書類をきちんと用意する」この3点させしっかり押さえておけば問題なくパスすることができるはずです。