オフィス業務に欠かせないコピー機や複合機は日常的に使うからこそトラブルが発生しやすい機器でもあります。
紙詰まりや印刷のかすれ、スキャン不良など、ちょっとした不具合でも作業が止まってしまい大きなストレスにつながるものです。さらに冬場は暖房と外気温の差によって発生する“結露”が原因となり、紙の湿気や内部の部品に悪影響を及ぼすケースも少なくありません。
こうしたトラブルは適切な対処法を知ることはもちろん、日頃の使い方や環境管理によって未然に防ぐことも可能です。
本記事ではコピー機でよく起こるトラブルとその解決策、さらに予防のためのポイントや自分たちで直す際に注意すべき点について分かりやすく解説していきます。
コピー機・複合機でよくあるトラブル7選と対処法
コピー機で発生しやすい代表的なトラブルについて、主な原因とその解決方法をご紹介します。
- 紙詰まりしてしまう
- 印刷した文字が掠れる
- 黒い線や点が入ってしまう
- 送ったデータが印刷されない
- 異音がする
- 動作が遅い気がする
- 操作パネルの不具合が起こる
紙詰まりしてしまう
コピー機で最も多いトラブルの一つが紙詰まりです。
主な原因は用紙のセット方法や紙質の問題が挙げられます。紙が湿気を含んで波打っていたり、折れやシワがあると搬送ローラーで引っかかりやすくなります。
また用紙トレイのサイズ設定が適切でない場合も、搬送経路でズレが生じて詰まりの原因となります。さらに内部のローラーや搬送部品が摩耗・汚れによって正常に用紙を送れないことも大きな要因です。
原因
- 用紙のサイズや種類が適していない
- 紙が湿気で波打っている、折れやしわがある
- ローラーの摩耗や汚れ
対処法
- メーカー推奨の用紙を使用する
- 用紙を保管する際は湿気を避ける
- 定期的にローラーを清掃・交換する
印刷した文字が掠れる
印刷結果がかすれてしまうのは、トナーやインクの残量不足、もしくは感光体ドラムの劣化が原因であるケースが多いです。
トナーが均一に定着しないと文字の一部が薄くなり、かすれた仕上がりになります。また内部に紙粉やホコリが溜まって印刷部分に付着すると、定着不良が起きてかすれの原因になります。特に長期間使用していると転写ローラーの摩耗やクリーニング不足も影響し、文字の鮮明さが損なわれやすくなります。
原因
- トナー・インク残量不足
- ドラムや定着器の汚れや劣化
- 用紙が適さない(厚すぎ・薄すぎ)
対処法
- トナー・インクを交換する
- 消耗品の清掃・交換
- 適正な用紙を選ぶ
黒い線や点が入ってしまう
印刷物に黒い線や点が出る場合は、感光体ドラムや転写ベルト(コピー機内部の部品)に傷や汚れが付いていることが大半です。
ホコリや紙粉、トナーのカスが内部に溜まってしまうと印刷面にそのまま転写されてしまい線や点となって現れます。またスキャナーで原稿を読み取る際にガラス面にゴミやインク汚れが付いていると、データ自体に不要な線が写り込みます。
さらに部品の劣化により均一な印刷ができず、同じ位置に繰り返し汚れが出ることもあります。
原因
- ガラス面・読み取り部分に汚れがある
- ドラムやトナーの不具合
- 機内にホコリや紙粉がたまっている
対処法
- ガラス面やスキャナ部分を清掃
- ドラム・トナーを交換
- 内部清掃やメンテナンスを行う
送ったデータが印刷されない
データが印刷されない原因は、コピー機とPCやネットワークとの接続に不具合があるケースが多いです。
プリンタードライバーの設定が誤っていたり、IPアドレスの競合やネットワーク障害があると、送信したデータが正常に届かなくなります。USB接続の場合でもケーブルの断線や認識不良が原因になることがあります。また、コピー機側で一時的なメモリ不足が発生していたり、印刷ジョブがエラーで停止している場合も考えられます。
原因
- ネットワーク接続不良
- プリンタードライバーの不具合
- 印刷設定のミス(違うサイズやプリンターを選択)
対処法
- LANケーブル・Wi-Fi接続を確認
- ドライバーを再インストール
- 正しい印刷設定を再確認
異音がする
コピー機から普段と違う異音がする場合は、内部の部品が摩耗していたり紙詰まりの残骸や異物が噛み込んでいるケースが多いです。
特に搬送ローラーやギアの摩耗は動作音が大きくなったり異常な音を発生させます。内部にクリップやホチキスの針といった小さな異物が入り込むと、部品を傷つけながら動作するため異音につながります。またファンやモーターに不具合が出て回転がスムーズでない場合も原因となります。
原因
- ローラーやギアの摩耗
- 用紙やホチキス針などの異物が入り込んでいる
- 内部パーツの劣化
対処法
- 異物を除去
- 消耗部品の交換
- 専門業者による点検依頼
動作が遅い気がする
コピー機の動作が遅いと感じるのは、内部の処理能力やメモリ不足が原因であることが多いです。
印刷データが大容量のPDFや高解像度の画像である場合、処理に時間がかかり印刷速度が低下します。またネットワーク環境の混雑や通信不良によって、データの送信に時間がかかることもあります。さらに長期間メンテナンスを行っていないと内部にホコリが蓄積し、冷却効率の低下や動作不良を招いて処理速度が落ちることもあります。
原因
- 大容量データを処理している
- 本体メモリ不足
- 省エネモードや設定による制限
対処法
- データ容量を軽くする(解像度を下げる等)
- メモリ増設や設定変更
- ファームウェア更新
操作パネルの不具合が起こる
操作パネルが反応しない、誤作動するといった不具合は主に内部の基盤やタッチパネルのセンサー不良が原因です。
長時間の使用や衝撃でパネル内部の接点が劣化すると、タッチ操作が正しく認識されなくなります。ま、ソフトウェアのバグやファームウェアの不具合によって操作が反映されないケースもあります。加えて静電気や湿度による影響で誤反応が生じる場合もあり、環境要因も無視できません。
原因
- システムの一時的なエラー
- タッチパネルの劣化や故障
- ファームウェア不具合
対処法
- 電源を入れ直して再起動
- ファームウェア更新
- 必要に応じて部品交換
コピー機・複合機を自分達で直す場合に注意すべきこと
コピー機にトラブルが起きた際、自分達で直す場合には以下のポイントに注意しましょう。
- 慎重に作業する
- 無理に部品を外したりしない
- マニュアルをしっかり読んで手順を守る
慎重に作業する
コピー機のトラブルを自分で直そうとするときは、まず落ち着いて慎重に作業することが大切です。
あわてて強く動かしたりすると紙が余計に詰まったり、部品が壊れてしまうことがあります。作業を始める前に必ず電源を切り、必要に応じてコンセントも抜いてください。またコピー機は精密な機械なので、ちょっとした力の加減で壊れやすい部品もあります。手袋を使ったり、周囲を片付けて作業スペースを確保するだけでも安全性が高まります。
焦らず一つずつ順番に進めることが、トラブルを悪化させないコツです。
無理に部品を外したりしない
コピー機の内部を見て「ここを外せば直せそう」と思っても、無理に部品を取り外すのは危険です。
見た目では簡単そうに見える部品でも、内部には精密な回路や微細なセンサーがあり、力任せに触ると部品が壊れたり別の場所まで故障させてしまうことがあります。
ネジやカバーを外す場合も、どこにどう戻すかを写真やメモで記録しておくことが大切です。マニュアルに書かれていない方法で分解するのは避け、迷ったときは無理せず専門の業者に相談するのが安全です。
安全に作業することで、後で大きな修理費用がかかるリスクも減らせます。
マニュアルをしっかり読んで手順を守る
コピー機には必ず取扱説明書やマニュアルがあります。トラブルが発生したときは、まずそのマニュアルを開いて指示に従うことが基本です。
紙詰まりの取り出し方やエラー表示の意味、トナー交換の手順など、正しい順序で詳しく説明されています。自己流で作業を進めるとかえって状態を悪化させたり、保証が受けられなくなることもあります。初心者でもマニュアルを見ながら順番通りに作業すれば、無理なく安全にトラブルを解決できます。
また必要に応じてメーカーのサポートサイトや動画も活用すると、より安心です。
複合機・コピー機のトラブルを防ぐ方法
複合機・コピー機のトラブルを防ぐ方法として以下の方法があります。
- 日頃からメンテナンスをしっかり行う
- 設置環境を整える
- 適切な用紙を使用する
- 保守サービスや定期点検を行う
日頃からメンテナンスをしっかり行う
コピー機や複合機は精密機器なので、日常的なメンテナンスがトラブル防止に直結します。
例えば給紙ローラーやガラス面の清掃、トナーやインクの残量チェック、内部のホコリや紙粉の除去などを定期的に行うことが重要です。定期的に部品を確認することで、摩耗や汚れによる紙詰まりや印字不良を未然に防げます。
また消耗品の交換時期を守ることも、印刷品質の低下や故障のリスクを減らすポイントです。
毎日の小さな習慣が、大きなトラブルを防ぐことにつながります。
設置環境を整える
コピー機・複合機は設置環境の影響を受けやすいため、周囲の環境を整えることも大切です。
高温多湿や極端に寒い場所は機械の部品に悪影響を与えることがあります。また直射日光が当たる場所やホコリの多い場所もトラブルの原因になります。設置する際は水平な場所に置き、周囲に十分なスペースを確保して通気性を保つことが重要です。
電源やネットワーク配線も整理されていると、誤操作や接続不良の防止にもつながります。
適切な用紙を使用する
コピー機でのトラブルの多くは、用紙選びにも関係しています。
機種に合わない用紙や湿気を吸った紙、破れやシワのある紙を使うと紙詰まりや印刷品質の低下を招きます。特に厚みやサイズ、表面の加工が指定外のものはトラブルの原因になりやすいです。
メーカー推奨の用紙を使うことが基本で、使う前に紙を軽くほぐしたり平らにしておくことでよりスムーズに給紙できます。
保守サービスや定期点検を行う
コピー機・複合機を長く安定して使うには、メーカーや専門業者の保守サービスを利用することが効果的です。
定期点検や清掃をプロに任せることで、普段気づきにくい部品の摩耗や故障の兆候を早期に発見できます。特に高性能機や業務で頻繁に使用する場合、点検契約を結ぶと急なトラブルの対応もスムーズになります。
定期的に点検することで紙詰まりや印字不良などのトラブルを未然に防ぎ、安心して使用できる環境を保つことができます。
実は冬など寒い時にもトラブルは起きやすくなる!
冬場のコピー機や複合機は、寒さによって普段よりもトラブルが起きやすくなります。
特に注意したいのが「結露」です。
外の冷たい空気と室内の暖かい空気の温度差によって、コピー機内部や給紙ローラー、ドラム周辺に水滴が発生することがあります。この結露が紙に付着すると紙詰まりの原因となり、またドラムやローラーに水分が残ると印字がかすれたり、黒い線や点が出やすくなります。
さらに内部の電子部品やセンサーに水分がかかると、操作パネルの誤作動や動作不良、印刷データの処理遅延など、さまざまな不具合を引き起こす可能性があります。
冬場はこうした結露が原因で起きるトラブルが意外と多く、日常的な管理や注意が重要です。
冬にコピー機が結露してしまった時の対策と予防方法
もし結露してしまったときの対策としては以下のようになります。
- 電源を切る
まずコピー機の電源を切り、コンセントも抜きます。水分が残ったまま通電すると故障やショートの原因になります。 - 水分をやさしく拭き取る
乾いた柔らかい布や不織布で、ローラーやドラム、内部の湿気をやさしく拭き取ります。強くこすると部品を傷つける可能性があるので注意です。 - しばらく乾燥させる
電源を切ったまま、数時間から半日程度置いて自然に乾かします。ドライヤーやヒーターを直接当てると部品を痛める可能性があるので避けましょう。
結露を防ぐ方法としては以下のようになります。
- 設置場所を工夫する
外気に直接触れる窓際や冷暖房の風が直接当たる場所は避け、温度変化の少ない室内の安定した場所に設置します。 - 空調を調整する
部屋の温度や湿度を一定に保つと、急激な温度差で結露が発生するのを防げます。特に暖房で部屋が乾燥しすぎないように加湿器を併用するのも有効です。 - 使用前に軽く温める
冬の朝など寒い時間帯は、コピー機を少し運転させて内部を温めると結露の発生を抑えられます。 - 日頃の清掃・点検を欠かさない
ローラーや給紙部のホコリ・紙粉を定期的に清掃しておくと、水分が残りやすい場所を減らせます。
まとめ
コピー機のトラブルは「突然起こるもの」と思われがちですが、実は日頃のちょっとした工夫で大部分を防ぐことができます。
紙を正しく保管する、機械周辺の湿度や温度を整える、定期的に清掃を行うなど基本的な習慣が安定稼働のカギとなります。特に冬の結露対策は見落とされがちですが、紙のヨレや内部トラブルを防ぐためには重要なポイントです。
万が一トラブルが発生した場合も、焦らず安全を意識して対応すれば大きな故障を防げます。コピー機を安心して長く使い続けるために、正しい知識と日常的なケアを意識して取り入れていきましょう。